涼宮ハルヒの全面広告
うちは新聞が違うので実際に見てないのですが、どうやら角川書店がやらかしたそうで。
その内容とは…なんと今朝の朝日新聞に、ハルヒのアニメ二期制作が決定したという告知を、1 ページ全面広告で出したとか。
角川…もう狂ってるとしか思えない。熱狂的なファンの方には悪いけど言わせてもらうなら、たかが 1 アニメですよ? それを千万単位の料金まで払って、新聞で宣伝するとは…ちなみに聞いた話によると、朝日の全面広告の値段、モノクロで 4,600 万円だそうです。
しかし、これも事前に用意されたシナリオに基づいているのだろうな…と私は思いました。
というのは…すでにアニメ終了後約 1 年が経過しますが、なぜか最近その放送を不正にアップロードした YouTube などの動画が、角川書店の要請により削除されまくっているのです。この現象、ちょっと奇妙だと思いませんか? 通常この手の動画というのは、削除しても直後に再アップされるのが定番で、現状それを阻止する有効な手段も存在しません。にもかかわらず、これらの動画を今頃になって角川が削除させた理由は何なのでしょうか。
私が思うに、この削除は今であることに意義があるように感じられます。前述の通り、すでにアニメ涼宮ハルヒの憂鬱は終了から 1 年が経過します。さすがに公式サイトでのネタ提供だけでは、放送期間中のような話題性は期待できません。そこで、今まで泳がせていた YouTube などの違法動画を、著作権法違反という大義名分で削除を要請して回ります。当然それらの利用者からは反発が起きます。すると巨大掲示板で話題となり、ウェブログに記事を書く人々も現れます。私のように。
そして、これこそが角川のねらいではないかと私は思うのです。企業でも個人でも、自分の提供する話題に対して一番おそれる状態は無反応です。忘れ去られ無視されるくらいなら、たたかれている方がまだいい。そこで今回、話題性の乏しくなってきたハルヒのてこ入れを図るべく、YouTube 動画の削除というガソリンをまいた。まず、これで現場に居合わせた人々 (従来からのファン) の間で怒号が飛び交います。そこに今回、4,600 万円の火を放ち大爆発させれば、現場から遠くの人々 (今まで知らなかったり無関心だった一般人) も何事かと振り返るでしょう。
以前のファンを再び取り込み、そうでない人々には「ハルヒって何?」と興味を持たせ、ウェブなどの情報に誘導し、結果的に単行本や DVD を手に取らせれば勝ち…あくまでも私が考えたシナリオであり、このような意図が角川書店にあるかは不明です。しかし、もし本当にそうだとしたら発案者は相当な知能犯ですね…YouTube などの、いわば CGM とも呼べる MAD ビデオなどを黙認することで宣伝に使う。そして用済みになったら、ばっさり削除し反響を得る。一石二鳥です。さらに昔ほどの影響力はないにしても、国民的な存在である朝日新聞に広告を出したことに、私は何か恣意的なものを感じます。
しかし、これらの手法はマーケティングとして正しいんですかね? ビジネスの本質が利益を得ることだと言うのであれば、使えるリソースを最大限に活用したプロモーションと呼べます。けれども目先の利益のために動画のアップロードを見逃したり、取り締まったりするような態度は、果たして妥当なのでしょうか。
繰り返しますが、私は今回の動きで角川書店が何を意図しているのかは知りません。しかし現在放送中のらき☆すたなどは露骨に角川の広告塔として使われており、これも「あの Kanon や AIR を作った京アニが悪い作品を作るはずがない」という、視聴者の思考バイアスを逆手にとっているように思えてならないのです。そういった様子を見ていると、一連の動きに対する私の見解も的外れとはいえないのでないかと。だとしたら、私は先行きに不安を感じます。なぜなら、このような行為を同業者は決して快くは思わないはず。これが今後も続くようなら、いずれ業界から干されるでしょう。そして差し迫った懸念としては、もしハルヒ二期が原作からねじ曲げられ、らき☆すたのように広告アニメとなりはててしまったら、作品の評価そのものを押し下げることになります。
…と、長々と書いてみましたけれども、どれも私なんかが心配するようなことではないですね。しかし最近の状況には何となく危うさを感じたので…願わくば、次のハルヒも絶賛される作品であってほしいものです。
- Posted at 21:39:47 in Media
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